ブライアン・ハリス「カテゴリーマネジメント入門」を読んだ!

とある場所でカテゴリーマネージメントが、店頭周りのマーケティングで重要なもののひとつと
伺ったのでちょうどいい機会だと思い一冊本を読んでみました。
カテゴリー・マネージメントの提唱者、ブライアン・ハリスの本を読んでみました。
カテゴリーマネジメント入門

そもそも、カテゴリーマネージメントとは…

カテゴリーマネジメント(以下CM)とは、ブライアン・ハリスが提唱した概念で、その定義は
「カテゴリーマネジメントとは、カテゴリーを戦略的ビジネス単位として管理していくことであり、消費者に価値を提供することに集中することによって、業績を改善していくこと」
となっています。要は、小売業とメーカー(卸)が共同して、特定カテゴリーの収益を最大化するように取り組んでいこうとするものです。
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/faq/ans07-01.html

本を読んで出てきた定義を見ても、これは小売がやるものなのかメーカーがやるものなのか、
イマイチわからなかったのですが共同でやるものなんですね。そりゃわからんわけだ。


読んでいくとカテゴリーマネージメントをする理由は、
数多くのジャンルで専門店が出来ていく状況だと、総合型のスーパーマーケットで買わなくなるジャンルが出てくる。
そういった状況でお店に来てくれた消費者のニーズを取りこぼさずに
あらゆるカテゴリで購買に繋げるために始めたものであるようなことが書いてある。
だから、消費者の利用シーンであったり、利用シチュエーションに合わせた分類を行うし、
選択の基準も消費者の購買意思を中心に置いている。
この辺りは、さすが実際に売るための現場の発想だなぁと思いました。


このもともとの考え方に、競合店との差別化のためのマーケティング戦略が組み合わさると
その組み合わせ数は膨大になるはずで読んでいるだけで眩暈がします。
スーパーマーケットとはどこまで計算されて作られているのかと思います。
宇宙ですね。これは。


この本の中ではトータルで単価を上げるための値下げの考え方などもちらほらありますが、
でもその分野で競合店が「客数増大戦略」を取ったらどうするんだろう?とか、
日本みたいに一店舗、一店舗が近い距離にあるとその辺りが気になります。
アメリカとはその辺りが環境面で考えると違うと思うので。
普通に考えると、値引き合戦になって売っても売っても誰も幸せになれないって感じだと思うけど。


普段馴染みがないジャンルの本なので読むのに骨が折れましたが、
店頭の現場に関する話がまた少しわかってよかったです。

カテゴリーマネジメント入門
ブライアン・ハリス 佐野 吉弘
商業界
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