2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

アルフォンソ・キュアロン「ゼロ・グラビティ」。完璧な映画ではないが、圧倒的な魅力に溢れる映画。

キュアロン監督の前作「トゥモロー・ワールド」は子どもが生まれなくなった近未来という設定で、奇跡的に生まれた赤ん坊を守りぬくというストーリーである。この映画で魅力的であったのは、驚異的な長回しによる映像である。特にラストの市街地での銃撃戦シ…

今年劇場公開の映画TOP5

今年はだいたい映画館で観たのが60本ぐらいでした。今年公開の新作映画のベスト5を書きたいと思います。 5位:劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語 観た人の中で賛否別れるんでしょうけど、めちゃくちゃ好きです。 マミさんとほむほむの銃撃シーン…

悪魔のしるし「注文の夥しい料理店についての簡潔な報告」

以下のレビューは、下流の観客からの視点に基いている。中流、上流の観客からはこれとは全く異なる感想を持っているだろうが、その観客になることは出来ないし、そのため気持ちを考えることも難しい。 悪魔のしるし「注文の夥しい料理店についての簡潔な報告…

Theater ZOU-NO-HANA「象はすべてを忘れない」

今はすっかりあの場所に馴染んだように見える赤レンガ倉庫だけど、横浜で生まれ育ってきた身からすればすごく違和感が残っている。中に入っているお店も魅力的ではないし、イマイチ何のためにあるのかよくわかっていない。おそらく、赤レンガがないと横浜か…

ソフィア・コッポラ「SOMEWHERE」

ハリウッドの映画スター、ジョニーは高級ホテルに暮らし、高そうなフェラーリを乗り回し、毎日女の子を部屋に呼び寄せるといったいかにも成功した男といった生活を送っている。こんな男を主人公に配置しておきながら、エル・ファニング演じるジョニーの娘が…

高畑勲監督「かぐや姫の物語」

ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのロバート・アイガーがカンブリア宮殿内のインタビューでこんなことを言っていた。 「質より前に「コスト」がきてしまうとリスクをとらなくなり、恐れるようになってしまうのです。それはどんな偉大なアーティストに…