マスメディアと功利主義・視聴率主義

論座の7月号の記事を今日読んで「こういうことか!」とすっきり落ちた点があった。
それは、東京大学の准教授の林先生の記事だったのだがざっくり引用すれば、
マスメディアというのは、18〜19世紀に台頭した自由主義制度に支えられた制度ですと。
で、その自由主義制度ってのはどんなものかといえば、経済面では資本主義だし、
政治面では議会制民主主義だし、道徳面では功利主義ですよと。


功利主義!あー!なるほど!という感じですよ。
正直、体は大人頭は子供っていう逆コナンな僕は今までジャーナリズムとかテレビとかの問題を
「視聴率なんてくだらないものがあるからいけないんだ!電通なんてマジ○○○○!!」みたいな
論理の飛躍というか、飛躍すらしていないというか、妄想の世界に生きているというか、
なんかしょーもないことばっかり言ってたわけですよ。


これが、マスメディアっていうのは功利主義的な思想の下支えられていた面があって、
今もこれを超える倫理規定がないからメディアスクラムが起きるんだよ!って言われれば、
あーーーーー!って感じですよ(2回目)。
目の前の扉が1枚開かれた感じです。
この興奮を言葉ではなかなか伝えられないのがなー。


最大多数の最大幸福を追求する結果、つまり多くの人が知りたいであろう情報を追求する結果、
ワイドショーとかがあんなくだらないものになっているんだよって言われたら納得は出来る。
いや、違うな。
多くの人が知りたいからってことで被害者の家族とかに無茶苦茶な質問するのとかわかる。
納得は出来るしわかるけれども、だからってこのままでいいのかよって言うのはすごく感じる。
というか、わかるからこそじゃあ改善しないとまずくね?と思う。


そのひとつの改善案として、マスメディア間での倫理規定を改めて定めるというのは
確かにありだなと思った。実現可能性はあるけど実現しない感じですかね。
他には視聴者側に求めるいわゆるメディアリテラシーの話があると思うけど、
自分で調査した限りこの路線はかなり厳しそうな気がする。
もっと違う方向もあると思ったけど、今のところネットに書くほど思考が深まっていないので、
もっと形に出来たらやろうと思う。


あー、もっと基礎から勉強しないとなー。