日経コミュニケーション編集部「ARのすべて-ケータイとネットを変える拡張現実」

日経BP主催の拡張現実のイベントでの講演内容と、インタビューを加えたような内容になっている本。
拡張現実そのものは、電脳コイルで大変一般的になったらしく、
今年注目の技術だと思ってたんですが、もう今年の前半が終わってしまいました。。
ARのすべて-ケータイとネットを変える拡張現実
帯がすごいですね。「グーグルの次に来る革命はこれだ」。
実際そうなのかもしれないけど、これだと警戒して逆に本買わなくなるような。。


読んでみて思うのは、技術屋さんが新しい技術について「これ、すごくない!!」と
目を輝かせながら話している感じで、ビジネスの匂いがびっくりするぐらいしない。
あとは、ビジネスに使うにはまだまだ技術的に不完全というのもデカイと思うけれども。
この本だけ通して読むと、すごいのはわかったけど、
で、何に使うものなんですか?という結論を抱いてしまうだろうなぁと思う。


個人的にはセカイカメラにはすごく期待しているけれども、
それを超えるようなアイデアがまた出てきていないなぁという感じがする。
もちろん、広告・宣伝視点で注目しているのだけれども、
地図に3次元情報を足すことが出来ますとかそれぐらいで終わっている。
この場合は最初にプラットフォームを作ったもの勝ちになるわけで、
そこまでちゃんと考えてるのかな?みたいな気もする。
なので、大日本印刷の話なんかは興味深く読めました。
活用事例なんかは
http://www.dnp-digi.com/solution/product/experience/04-1.shtml
とか提携しているというドイツのメタイオという会社のサイトが詳しそうです。
http://www.metaio.com/


ARについて、この本を読んで大変勉強になったので、
本自体に文句を言うつもりは全然ないんだけれどもよくも悪くも
現在の「すべて」が見えてしまった本だと思いました。
ただ、一言だけいうなら値段高すぎ。
講演をまとめたもので、2400円とかアホかと。
コストがかかっていないけれども需要が少ないとこういった値段になるのかと思いました。

ARのすべて-ケータイとネットを変える拡張現実
日経コミュニケーション編集部
日経BP
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