ローレンス・レッシグ「CODE VERSION 2.0」

なんというか、やっと読み終わった。
CODE VERSION 2.0
夏休みに一回図書館から借りたものの読みきれず、今回も2週間以上かかった。
文章の難しさがあるわけではないのだけれども、内容がイマイチつかめないところがあったりする。
でも、オバマ政権も始動したところだし頑張って読むかと思ったところです。
オバマ政権に関わってるって聞いたけど、どういう役割なんですか?)


レッシグ憲法学者だけどクリエイティブ・コモンズなんかにも関わっていて、
サイバー法というかネットでの法律関連だと超有名な人。


内容としては、行動を規制するときには
「法」「規範」「市場」「アーキテクチャ」の4つを有効に組み合わせる必要があるとして、
インターネットの発達によって損なわれると可能性のある、
「プライバシー」「知的財産権」「言論の自由」などを規制と組み合わせて論じている。


どういうものかわかりにくいのでこの本でも出てくる例で紹介すると、
タバコを吸うという行動を規制する場合
法律:歩きタバコを禁止する、未成年に販売を禁止するなど
規範:オフィスの中でタバコを吸ってはいけない風潮になっている、タバコは悪である風潮
市場:タバコの値段と品質を調整する
アーキテクチャ:無煙のタバコ、においの強いタバコ、フィルターをなくすとか
こういったように、タバコを吸うのを規制するのには様々な方法があり、
こういったものを組み合わせていくと吸う事がかなり嫌になることが可能になる。


インターネットでは、政府が法律による規制を行い調整を行おうとするが、
それ以上にネットを作っているコード(アーキテクチャ)によって規制される可能性がある。
その危険性であったり、そういった制約を受け入れないために
どうすればいいのかを考える一冊になっていると感じた。


とはいえ、一読した段階では話の軸になっている「規制方法」についてはわかったけれど、
まだまだ理解していないところが多い。
必要に応じて何度か読み直す必要がある気がする。


悔やまれるのは大学2年の研究のときにこの前の版のCODEを読んでおけば、
その後の研究のテーマなんかもだいぶ変わっただろうなぁと思う。
それこそ、1年のときに読んでいたら、知的財産法のゼミに入りたいと思っただろうな。
ということで、知的財産法の勉強する人は一読に値すると思うし、
ネットの規制に関して気になる人も読む必要があると思う。

英語が出来るならレッシグのサイトからフリーでダウンロードできる。
(彼はいくつかの本をクリエイティブ・コモンズのライセンスにしているため)
http://www.lessig.org/
それのほうが訳を通して読むよりいいと思う。


CODE VERSION 2.0
CODE VERSION 2.0
posted with amazlet at 09.01.30
Lawrence Lessig ローレンス・レッシグ
翔泳社
売り上げランキング: 47254
おすすめ度の平均: 3.0
4 サイバー法を勉強するなら必読の書
4 訳はそれほどひどくはない
1 読むに耐えない酷い訳