ネヴィル・ブロディx佐藤可士和スペシャルトーク@ブリティッシュカウンシルに行ってきた

水曜日のことですが、ネヴィル・ブロディと佐藤可士和トークショーに行ってきました。
この日は行きたいのが同じ時間帯に3つもあるというわけ分からん日だったのですが、
東工大のイベントもアップルストアギンザのイベントも諦め、このイベントへ。


ネヴィル・ブロディという人についてほとんど知らないで行ったけれど、
プレゼンテーションを受けてすげー人じゃん!と知りました。


プレゼンテーションは実際に関わった事例の紹介をしながらのもの。
TIMESの記事構成などのディレクションや、自分も使っているKENZOの香水のパッケージや
雑誌「Fuse」の話、「D&AD annual2008」ディレクションなどの話でした。


佐藤可士和ユニクロとふじ幼稚園の話。
これはtamabi.tvでも聞けるので、
ダウンロードするともっと詳しく聞けます。
佐藤可士和はネヴィルから相当影響を受けているといっていました。
プレゼンテーションを聞くと、タイポグラフィを自分で作ったりと力を入れている辺りが
すごく影響を受けているなぁと感じました。
ユニクロもふじ幼稚園もどちらもオリジナルのタイポグラフィを作って使えるようにしていて、
で、それがブランドを表す大事な要素になっている。


気になったところを箇条書きで。
・デザインした人の作家性を消したデザインをしたい
可士和さんはこのことについて、
「社会をキャンパスにした社会で機能するデザイン」という言い方をしていました。
ネヴィルはTIMESでのディレクションで「変更したことを気づかれない」ことを要求されたことで
裏方に徹するようなデザインの必要性を感じたようです。
とはいえ、佐藤可士和のデザインはパッと見ると佐藤可士和だなぁと思うけれども。


・絵が描けるデザイナーのほうがよい
ネヴィルは2週間前からもういちど大学に戻って絵を描いているそうです。
絵が描けるデザイナーのほうが「デザインにハーモニーを出せる」と言ってました。
この話と関連して、
最近の若いデザイナーはGoogle先生→フォトショとパソコンばっかりいじって、
図書館で調べ物をしたり、外に出て調べたりしないと怒っていました。
この弊害についてネヴィルは「成功した事例を簡単に調べることが出来る」ため、
クライアントもデザイナーも成功した事例を模倣したがるとのこと


・世界が画一化されてきている
上のこととも関係あるのですが、成功した事例を模倣したものが広まることで
世界がどんどん画一化されてきているとのこと。
ネヴィルが言うには、
日本は20年前と比べると文化的には個性的で自信を持っているように見えるそうです。
海外を見たことがない自分にとってはこの指摘はちょっと意外でした。
可士和さんもロンドンのファッションがGAPやZARAなどデカイ店舗がボンとあるだけに驚いた
みたいなことを言っていたように思います。
リスクを取って仕事をしないと進歩がないということを言っていました。
これは自分も取り入れていかないと。


ということで、31日から原宿のRocketで個展が開かれるのに併せての来日でした。
http://www.rocket-jp.com/exhibition/data/2009/neville_brodybrodyrocket/
これは絶対に足を運んで見ようと思います。