町山智浩 「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」
アメリカのマジかよ!?な倫理感やら極論な感じがブッシュの再選などにつながっているのだな。
と感じることが出来る本。
次期大統領選挙も終わり、現状では過去最悪の大統領の名を欲しいがままにしているブッシュ。
在任中に、戦争は起こして負けるわ、経済危機は起きるわとすごいことになってる。
違う国から見ているとなんでブッシュが二期目も大統領になれるのか理解に苦しむわけですが、
その理解に役立つキーワードがいくつも出てくる本だと感じました。
章のテーマは、
「暴走する宗教」(キリスト教原理主義のはなし)
「デタラメな戦争」(いわずもがなイラク戦争)
「バブル経済と格差社会」(社会保障のはなしとか)
「腐った政治」
「ウソだらけのメディア」(なんでもありな選挙の状況とかマードック話)
「アメリカを救うのは誰か」(先日行われた選挙のはなし)
暴走する宗教の章なんかはいくらなんでも本当かよ…と目を疑うような内容が書かれていますが、
大統領のブッシュがキリスト教原理主義って言うんじゃ余計orzな感じですな。
極論で他の意見を受け入れることが出来ないのは、イラク戦争にも引き継がれている気がするなぁ…。
とふむふむと読むことが出来ました。
これと併せて序章に書いてあるような他の国のことや他の州のことを気にしないお国柄が加わると
メディアによって操られやすい国民がたくさん生まれるのだなと思いました。
ということで、政治の面に関する疑問はこれでなんとなくではありますが、
理解できたように思います。
ただ、この本を読んで「アメリカってめっちゃアホじゃん!アハハー。」とか思ってはいけないなーと。
母数が日本とは違うから、この本に出てくる様々なデータに当てはまらない頭のいいやつはかなりの数いるはずで、
そういったやつらがいなかったらそりゃ国が成り立ってないだろうなと思うわけで逆にすげーなと。
経済の面でも、政治の裏方の部分でもそういった層が厚いのかなぁと思う。
と、考えていくと現状の大統領選挙制度ってちゃんとしている制度なのかなぁと不思議に思います。