アル・ライズ、ジャック・トラウト「ポジショニング―情報過多社会を制する新しい発想」

大学で履修しているメディア政策の授業の参考図書になっていた本。
この授業で単位取らないと卒業できない可能性があるので、
気合の入れ方が違います。
図書館にて借りたら、線引きまくりでひどい状態だった。なんだかな。
その後、ブックオフにて発見したので俺はいいけど後から借りる人は嫌な思いをするだろうなー。

1987年出版なので、もう古典的な本のようです。
アル・ライズはその後ブランディングの本をいくつか書いている人のようです。


すごく印象的だったのは、1987年の本でもこんな文章があること。

過去に効果のあった戦略も、もはや今日の市場では通用しない。
あまりにも商品が多すぎ、企業が多すぎ、マーケティング・ノイズが多すぎるからだ。(p7)

この情報過多社会で、広告の「インパクト」を語るためには、メッセージが持っている効果をかなり誇張しなければいけない。しかし、広告は決定的な手段ではない。薄い霧、顧客を包み込むごく薄い霧のようなものなのだ。(p7)

なんか今も同じようなことが言われているような。
ウェブが出てきてさらに情報量が増えた今日でも使える考え方なのかもしれないなと思って、
さらに読みすすめる。


するとこの巧妙な質問が出てくる。

北大西洋を二番めに単独飛行した人は誰か。
それほど簡単には答えられないのではないだろうか。(p24)

ようは何かしら一番になれるポジションを見つけてそれを消費者の頭の中に作りましょう!
ということが言いたい本だということがわかる。
そのあとはいくつかテクニックが紹介されており、
人の認識であったり記憶であったりの仕方は面白いなと思う。
その辺は英単語を例文で覚えるのと似ていて、「つながり」が大事だということだろう。
(この本の中では「頭の中のはしご」という表現をよく使う)


読んで気になるのは何でこの本を参考図書に挙げたんだろうということ。
授業中では自分自身のポジショニングについてやたら時間を割いていた。
この本の最後にはキャリアについてのポジショニングがちょっと書いてあるが、
この本にかいてあることを就活やら今後の自分キャリア形成にも役立てましょうということなのだろう。


この授業を取っていなければ読むことがなかったであろう本に出合えて感謝します。
その他の参考図書も読もうと思う。単位取得のためにも。

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5 マーケティングを実践する人のバイブルです
5 「ブランド」より「ポジショニング」を読め