アメリカ新保守主義についてのまとめ


アメリ新保守主義について本を読んだもののまとめ。
wikipediaではこちら
といっても、文章ではまとめにくいので引用しまくったり、箇条書きで。

ネオコンの特徴

以下、佐藤優・手嶋龍一,インテリジェンス武器なき戦争,幻冬舎新書,2006より
民主党リベラル派からその外交・安全保障政策に落胆して保守派に移ってきた人たち

ネオコンの大半がユダヤ人である。

ニューヨーク市立大学出身のトロツキスト・グループ。
トロツキストについてはこちら
世界革命という根は同じで、それが共産主義革命ではなく、世界自由民主主義革命である。
(p65-66)

ネオコンの論理

以下、ロバート・ケーガン,ネオコンの論理,光文社,2003より

軍事力の格差がここまで大きく、しかもさらに拡大しているときに、戦略的な見方と戦略「文化」の違いが拡大しないことがありえるだろうか。軍事力が強い国は自然に、軍事力が弱い国とは違った目で世界を見る。-中略- 軍事力が強い国は、軍事力が弱い国よりも国際紛争を解決する手段として軍事力が役立つと考える可能性は高い。
(p39)

・許容できる脅威の大きさが違うので、
アメリカとヨーロッパでは注目する「脅威」の内容が違う
アメリカ:大量破壊兵器の拡散、テロ、『ならず者国家
ヨーロッパ:民族紛争、移民、組織犯罪、貧困、環境破壊
ヨーロッパの課題は政治的な関与や巨額の資金によって解決出来る可能性が高いものが多くなる。
(p45)


アメリカは建国の原則と理念が優れているとバックボーンがある。
また、国内の制度を完全なものにする努力がたえず続けられてきた。
だから、アメリカ人の大半は国外での活動でも自国の理念、自国の利益を追求すれば
人類全体の利益を追求できるという見方を容易に受け入れられる。
(p119)


クリントン政権の政策もブッシュ政権の政策も、
アメリカが「不可欠な国」であるというアメリカ独自の共通の想定を土台にしている。
(p127)

アメリカは理想主義者である。ヨーロッパ人以上に理想主義的だ。だが、力がないまま、理想をうまく広めた経験はもたない。国際機関による統治で成功を収めた経験はもちろんない。国際法と国際機関を信じたくても、それらにすべてを託せることを示す事実はほとんどない。
(p128)

感想

まぁ、これでいろいろなことが納得できるといえば納得出来る。
なんで、国連の決定を無視して軍事的行動に出るの??とか、
なんで軍事的方法で民主主義を広めようとするの?とか。
これを読んで、「ちょ、アメリカ調子乗りすぎww」とかは
まぁ言おうと思えば言えるんだけど、それを言っていても何の解決にもならなそう。
それだけ、アメリカの建国から続く理念やプライドというものは深そうな印象を覚えている。


アメリカから軍事力の面でボロクソに言われているヨーロッパは
EUという結束を使って、周辺諸国に民主主義を広めようとしている。
それについては、マーク・レナードの「アンチ・ネオコンの論理―ヨーロッパ発、ポスト・アメリカの世界秩序」(春秋社)が
分かりやすく書いてあった。


これからも、アメリ新保守主義のことが書いてある本を読んだら随時追加しようと思う。