善き人のためのソナタを見てソーシャルグラフを思う

善き人のためのソナタ」というドイツの映画を見ました。
監視社会論の勉強のためです。
監視社会がテーマで有名な映画は「マイノリティ・リポート」ですかね。
個人的には「ボーン・アイデンティティー」なんかも監視国家な感じがする映画だなぁと思う次第です。

監視社会の怖さを感じるための映画

映画の内容としては東ドイツ時代の国家保安省の監視を描いていて。
社会主義の維持のため、反体制の人間を抑える必要があったんですね。
で、反体制の疑いのあるとある芸術家を監視し始める…。
最後のオチがすごく綺麗で、見終わったときはこのオチのために130分があったんだと思いました。
いい映画だなぁって感じですかね。
主人公を演じたウルリッヒ・ミューエの表情の変化が絶妙でした。


こういう映画を見ると監視されていることの怖さって感じるはず。
例えば、家のどこで発言した言葉でも盗聴される。
玄関にはカメラが付けられて誰が家にいるのか常に把握される。
どういう話をしたか、何をしていたかを細かく文章化され報告される。
もちろん、外には国家保安省の人間が後ろをついてきて誰と会っているのかチェックされる。
それが、自分の知らないところで起きていることの怖さってないでしょ。


ボーン・アイデンティティーでも主人公と一緒に逃げる女の人が
自分の詳細情報が町中に知れ渡っているのを見て恐怖のあまり嘔吐するシーンがある。
本来はこういうもんだと思うのよ。普通、気持ち悪いし、怖いよ。

なんで今監視社会論なのか

一言で言えば、ソーシャルグラフの実用化が迫っていることですね。
ソーシャルグラフの実用化って日本語はおかしいか…。)
マーケティングをする人にとってはそりゃ夢のような環境がすぐそこにあるから必死だろうけど、
サービスを受ける人からしたら相当に気持ちが悪い。
facebookのBeaconが受け入れられないのは当たり前だってことだと思うんだよ。
ネット上の空間で行動が監視されるって嫌じゃない?
なんで、それを作り始めてしまうと気が付かなくなってしまうんだろうね。
それでも、経済の秩序は利益に突っ走るからこの流れは止まらないだろうね。


この流れから外れるにはmixiを辞めることが第一歩だと思うのだけど、なかなか行動に移しきれない。
mixiの規約問題も結局ソーシャルグラフ関連じゃないの?データ分析に活用したいってことでしょ?)
うーん、まいったな。