エントリーシートと『悪文』

読んだ背景

一応、大学生ですので就職活動はしています。
気がつけば、近々エントリーシートを提出しなければいけない…。
でも、自分は文章で伝えるのが苦手だ。どうしよう。
と、うだうだ悩む暇があったら、どう書くと読みにくいのか、伝わりにくいのか、
学んだほうが早いと思い立ちブックオフで本を探して見つけたのが中村明の「悪文」だったというわけです。

悪文に関すること

  • 悪文の三大条件

1.「よくわかっていないことを書く」
2.「読み手のことを意に介さない」
3.「何のために書いているのかよくわからない」

はい。気をつけます。
他にも細かい条件は多数。

  • 「何を書くか」の何が持つ3つの側面

1.文章で取り上げるトピック、話題
2.話題について自分が文章で表現したい中心的内容、主題
3.話題についてのテーマを効果的に伝えるための材料をどう取捨選択するか

  • 執筆態度を設定する

事実を伝える文章では自分が体験したものか、人から聞いたことかなど区別して書くこと。
意見を述べる文章でも自分自身の考えなのか、だれかの考えなのかはもちろんのこと、
推定・評価・説・主張といった判断の差も区別して書く。

はい。気をつけます。

  • 一文を読みやすい長さにする

ジャンルにもよるが、一文の平均が45字で難易度としては「普通」。
それ以上短いと理解が易しく、長くなると理解が難しくなる。
もちろん、随筆なのか小説なのかというスタイルによって一文の平均は変わるため注意は必要です。
(随筆のほうが一文は長く、小説は短い)

はい。一文が長い人として有名なので気をつけます。

文章力上達のために

この本ではいくつか文章力を上げるためにできることがかいてあります。

  • 表現分析を行う

有名な書き出しというのはあって、その表現を変えると印象がどう変化するか考えるというもの。
この本では、川端康成の『雪国』を使って考え方をレクチャーしていました。

  • 誰かに読んでもらう

この本では、読んでもらうことを前提として書くことで文章が向上すると書いてあります。
批評されるのが目的ではなく、自らの意識を変えることで文章が変わるということですかね。

エントリーシートとの関わり(私見

よく、「エントリーシートではこれを書け!」みたいな本がある。
そのような本に書いてあることを書くのは落としてくださいと言っているようなものだと思う。
それは、「自分」というものを薄めて提供することにすぎないからだ。
自分をPRし続ける場で薄めたものを提供するなんてもったいない。


ただ、「このように書かないほうがいい」という場合は別だ。
書いてはいけないというのは、文章に対する制約である。
制約がある中でどう工夫すれば相手に伝わるかを考えることで、文章力がアップする。


学ぶべきは小手先のテクニックではなく、これから社会人として生きていくための地の力なのだろう。
これからは悪文の三大条件を満たすことのないよう考えて文を書きます。