「クリエイティブ・クラスの世紀」と鎖国する日本

目次

1章クリエイティブ・クラスの大移動
2章クリエイティビティの重要性
3章開かれた社会の価値
4章鎖国するアメリ
5章新しい競争相手
6章繁栄する都市、停滞する都市
7章新たな格差社会
8章アメリカ政治の内部対立
9章クリエイティブ社会の構築

内容

アメリカ向けに書かれた本なので、都市の事例がアメリカのものばかりです。


ただ、暴力的に要約すれば
これからは、クリエイティブな仕事をする人がすごいんだ!

でも、アメリカは国外はもちろん国内のクリエイティブな人間を引き止める魅力がなくなっているよ。
それに、人口はこれから減っていくんだよ。
どうするアメリカ!?

みたいな話。
だけど、それは日本に置き換えても通じます。
どちらかと言うと、都市論な本。

感想

アメリカヤベーよとか、泣きべそ書いてる本だけど日本はもっとヤバイ。
鎖国するアメリカってのは、9.11テロの後遺症としてのセキュリティの強化によって
外国の人間がアメリカで働きにくくなったんだってことが書いてある。
それで、人材が海外に流出していると。


じゃあ、日本は?というと、日本はもっと鎖国している。
その要素は何かといえば言語。
日本語が話せないと、この国で生活するのってすごく大変だと思う。
わざわざ日本語を覚えるなら、他に魅力的な国は山ほどあるわけで、
海外の優秀な人材が来ることもなければ、国内の優秀な人材もドンドン流出しているのは日本も同じ。


どうやったら、この状況を打開できるのかが結局問題になるのだが、
まず基本的なものの改善をしていくしかないのかもしれない。
まずは2つ。
英語教育の強化と大学教育の改善だ。


英語教育は今すぐにでも変えたほうがいいと思う。
今の教育では英語が話せるようにも読めるようにも書けるようにもならない。
(現に自分はそうだった。)
もっと、圧倒的な量をこなさせないとダメだと思う。


大学教育は、都市の発達には欠かせないもの。
その大学を卒業した学生が大学周辺で働くようになり、
経済が発達していくというモデルが今でも有効であるなら、
誰もがこの大学で学びたいと思える大学が日本に必要になる。
だけど、そんなものは日本にないわけで学歴にしかならない現状はとっとと変えるべきだと思う。
よく言われる、入りやすく出にくい大学制度に早く変えるべきだと。


海外の優秀な学生を取り込むことが、日本を変えるきっかけになると信じてやまないわけです。
さー、英語勉強しないとな。