津田大介 「Twitter社会論 〜新たなリアルタイム・ウェブの潮流」を読み終えたぜ!

購入してから時間が経ちましたがようやくTwitter社会論読み終えました。

タイトルに負けしていない、一般の人が読んでワクワクするような本になっていると思いました。


既にTwitterを使っている身としては、使ったことがない状態を想像して読むのは難しいですが、
ビジネスに使いたいとかではなく試しに使ってみたいという方にはすごく向いている本だと思いました。
Twitterの魅力を人に伝えるのはとても骨が折れます。
そもそも、Twitterってなに??と聞かれて以下のような定義を伝えても聞いた人は?でしょう。

「インターネット140字以内の『つぶやき』を不特定多数にリアルタイムに発信し、自分で選択した他人の『つぶやき』を受信するサービス」。
ツイッターを一言で説明すればそんなところだろう。(p12)

要はこれだけ見せても面白さが全く伝わらないサービスだし、
mixiのように友達がいきなりいる環境と違って面白い!と感じるまでユーザー側にかなり労力がかかるサービスだと思います。

こうしたツイッターの本質は、ある程度フォローする人数を増やさなければ理解することができないだろう。友人中心でフォローし、その数も50くらいまでだと、既存のSNSとの違いはほとんどわからない。ツイッターの独自性が理解できるのは、知り合い以外も含めて100人以上フォローするあたりからだ。そうすると、新聞やテレビなどのメディアを見るような感覚でツイッターを楽しめるようになってくる。(p189)

本来の楽しさを感じるために、フォローを増やしまくるというのは結構骨が折れる作業で
興味のある人だけで100人となるとそれだけで何時間もかかってしまう。
それを本という形で面白さを伝えていくというのは想像するだけで難しいのがわかる仕事です。


僕はかつて今は懐かしきInternet MagazinePodcastの号を読んだときに
「未来にはとんでもなくエキサイティングな世界が待っているよ!」とウキウキ、ワクワクしたものだけれども、
それに近い感覚をこの本は与えることができるのではないかと思う。
そのために必要なのはビジネスで活用するとこれだけ儲かるよという金の話ではなくて、
市井の人たちがこんな使い方をして、こんな風に盛り上がったんだという社会的な事例だったのだろうと思う。
第3章が「ツイッターとジャーナリズム」という章から始まるのはこういったことを加味してなのか、
ビジネスの話はあまり書きたくないからなのかわからないですが結果的にいい展開だなぁと思いました。


なのでツイッターを昔から使っている人にとっては比較的知られた事例が多く並んでいます。
ただ、ツイッター初心者もしくはツイッター童貞な人に対して、
なんか盛り上がっている風なツイッターがどうやって活用されているのか、
将来どんな可能性があるのか伝えることができる楽しい本だなぁと思いました。
新書ですし、サクッと本当は読める本なので大変お薦めです。