せきかわとしいち「宣伝部物語 ヒット広告を生み出す「宣伝部」力の秘密」

まだまだ広告の歴史についての勉強が足りないので購入。
宣伝部物語 ヒット広告を生み出す「宣伝部」力の秘密
広告の歴史を作ってきた資生堂サントリー
そして今現在CMでの成功事例を叩き出し続けているソフトバンクモバイル
それらの宣伝部の歴史などを書かれた本です。


もちろん、資生堂サントリーも現在進行形で素晴らしいキャンペーンを行っているのだけれども
この本の中では昔の素晴らしいデザイナーたちを紹介する形になっている。
超有名なクリエーターの名前がこれでもか、これでもかと出てくるのは
それだけ素晴らしい広告を創ってきたということなんだなぁと思います。
この本を読んでいて伝わるのは、
この2社は創業者やその次の社長が広告に対して積極的な企業なのだなというところでした。


そしてその広告に対して積極的な部分を引き継いだ企業がソフトバンクなのでしょう。
ここ数年で広告を活用して成功した企業を挙げろと言われれば真っ先に上がると思います。

「通常一〇年、二〇年かかるブランド構築を、一年、二年で行いたい」というソフトバンクモバイルの要望に対し、大貫はわかりやすく、そして畳みかけるようなスピーディな広告戦略で応えた。(p205)

CM制作においては、企画の段階から経営者である孫正義が自ら会議へ参加し、クリエーターや宣伝部とともに、議論を重ねながら制作を進めている。
孫はCMの重要性を誰よりも理解しており、多忙な中でもCM検討会議に時間を割いて、初期の段階から入り込むほどの熱意を持っている。(p215)

とあるようにこれまでCMなんぞ全くしてこなかったソフトバンクはCMでブランドを築くと決め、
経営者が自ら取り組むことでうまくいった事例になったと思います。
ユニクロなんかもこれに近い会社なのではと思います。


終盤にテレビCMの出稿量のデータが出ているのだけれども、
2006年段階では資生堂ソフトバンクも金額・本数ともにトップ5とかではなくて驚きます。
どの商品を宣伝していくかを定め集中的に広告出稿することでブランドを築くという事例が出てきているわけで
今後どういった企業がどうやって宣伝していくか楽しみになる本でした。

宣伝部物語 ヒット広告を生み出す「宣伝部」力の秘密
せきかわとしいち
阪急コミュニケーションズ
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5 なつかCMがいっぱい!