電通選書「広告新時代 ネット×広告の素敵な関係」

広告周りのブログで結構紹介されていた本。

広告新時代 ネット×広告の素敵な関係 (電通選書)

電通から出たネットと広告に関する本ということで、
今後の電通を知る意味でも大事な一冊かなぁということで読みました。


WEBマーケティング周りをやっている人からすれば基本的なことから割りと新しめのことまで、
網羅的に書かれている本だなぁと印象を持つと同時に
ものすごく実用性が薄い本だという印象を持つと思います。
事例の紹介も薄く多くだし。
この本の新しいところは、
電通という総合広告代理店がネットとこれからどう関わっていくつもりなのか」
というところで、ある意味プロパガンダ本だと思います。アピール本というか。
それでも、広告代理店側からWEBマーケをどう絡めていくかという本って、
意外と出ていない気がしてありだと思うし面白かったです。


読んでいて面白かったのは、SEMとマス広告との絡みについて書かれているところ。
電通SEO屋ではないのでその部分の記述はないけれども、
SEMで上位表示されるとか、クリックをされるためにはブランド力が大事ですという部分には
そこはやはり譲れないラインなんだなと思いました。
事実だと思うけどね。
ネットで調べる時間も時間がない中でやっているわけで、
一回で失敗しないであろうところに辿り着きたい。
となると、今まで見たことがあるような会社のページ飛んだりするだろうなとは思う。
ここは納得だし、自分が営業していく上でももっと訴えていくべきポイントだと思いました。


この部分は通販なんかのダイレクトビジネスをやっている企業を例に取って説明している部分で、
やっぱり通販とかの会社の売れるコピーとかマーケティングに関する経験の蓄積は半端ないと思います。
コピー一本、広告ひとつで売上が大きく変わるわけで当たり前なんだけれども。
この辺で働いている人たちと仲良くしていきたいなと思うところです。
SEMを専業でやっている人たちもそうですが。


この本を読んで、マスメディア、WEB、モバイルといろいろあるけれども、
それら全てを利用して、扱う商品にあわせて全てを整合性を持ってプランニングする必要があって、
既存の総合広告代理店と新興のWEB広告代理店のどちらが早く
全社的に出来るようになるかの勝負なのだと思いました。
現状では、総合広告代理店出身のクリエイティブエージェンシーが一歩リードしている印象ですが。


というわけで、今WEB周りにいる人たちは電通がこれからなにをしていきたいかがわかるし、
広告周りの人は(ビックアイデアとかの部分は抜きにした)トータルのプランニングがわかる、
そんな本になっていると思います。
難点をつけると言えば、コラムが突然カットインしてきて話が途切れまくる編集だけはちょっと不満でした。
ひとつひとつのコラムが面白いために、それまでの話忘れてしまうんですよね。
そのたびに一回一回戻らないといけないっていう。
コラムは全て章末でよかったと思います。
とはいえ、広告を勉強したいと思っている人には大変おススメです。

広告新時代 ネット×広告の素敵な関係 (電通選書)
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朝日新聞出版
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