「日本のためではなく日本人のために何かをするんじゃだめなんでしょうか」のはなし

実はカンファレンス当日、私は自分の話す最終のコマしか行かなかったので、他のセッションで何が話されていたか皆目わからないのだが、聞いていた主催者側であるJTPAの人たちが異口同音に言っていたが

「『愛国心はないのか』『日本を救うために何をすべきか考えているか』という類の参加者からの質問が複数あった」

ということ。で、主催者側の人たちの中は、かなり反発を感じた人たちも複数いた模様。
http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/03/jtpaconference.html

実際に参加していて聞いていると、確かにこういう質問はあった。
でも聞いていて思ったのはその人がどういう答えに期待しているのかがイマイチわからなかった。
例えば、『愛国心はないのか』という問いに対してイエスだったらどう思うのか、
ノーだったらどう思うのか。
そんなものは日本にいる人だって、どちらのパターンもいるだろうから、
そこで聞いたところで何かが分かるわけではない。
パネラーの人たちは内心どう思っているかはわからないけれどおもしろおかしく答えていた。
大人ってすごいなぁと思ったものです。


実はこういった質問の前には梅田さんの基調講演があって個人の力について話があった後だったので
パネラーの人たちが反発を感じたりがっかりくるのもわかるような気がします。

「『集団』を作っているのは『個人』である。その『個人』がそれぞれ変化していくことで、『集団』も動く(かもしれない)」

と思っているわけで、「まず集団が動くと、その中にいる個人も右に倣えで動く」という計画経済的なのは嫌いだし、(少なくとも先進国になってしまった後は)うまくいかないと信じている。

これには大変同意で、僕にとっては梅田望夫さんの本を読まなければ、
こういったカンファレンスに参加しようとは思わなかった。
梅田さんという人が動いた結果として僕はシリコンバレーの土地を見ることが出来たと思う。
新しいものとの出会いが人を変えていくのだとしたら、
まずは自らが行動しなければ他の人を変えることなんて出来ないのだろうなと思う。
変わらないことを愚痴るのはすごく簡単だけれども、
自分が変わるのはなかなか難しい。


僕は帰って来てから積極的に質問したり発言したりを頑張ってます。
これはカンファレンスでいろんな人から言われたことだったのでやることにしてる。
なんだか終わりが見えないけれど、全体に期待する前にすることがあるでしょってことだと思う。