ニコラス・G・カー「クラウド化する世界ー」
この本も出たときからずっと欲しかったけれど、
興味で読むにはちょっと値段が張るので我慢していた本。
タイトル通り、クラウドコンピューティングが普及する世界についてのはなしです。
だから、実際にクラウド・コンピューティングを導入してみよう!と思っている人が読んでも
(この日本語の使い方が正しいのかはよくわかりませんが)
たぶんすごいもったいない買い物したなーと思う本だと思う。
だけれども、未来はどうなるのか?みたいな話が好きな人は読むとすごく面白いと思う。
クラウド・コンピューティングの普及していく(であろう)段階を
電気・電力の普及していった時の事例を紹介することで説明しようとしている。
この辺りが読みものとしての面白さを演出しているように思う。
結果的に労働者がどうなるかという問題が発生するということだと思う。
日本のSIerとかどうするんだろ。
今はそれなりに金貰ってるかもしれないけど一気に仕事なくなっちゃうよ・・・。
それと合わせて、終盤かなりの文字数を割いて書かれているのが、
「小さなコミュニティが乱立するバルカン化」とGoogleとの関わりが書かれている。
先日、Googleの行動ターゲティング広告のニュースが出たばかりだが、
こういった広告がすごく小さい趣味・趣向の合うグループを作っていくといった
結論を出している。
読むべきは、IT投資なんかの決定権を持っているような経営者層になるのだろうな、
としみじみ思った。
下から、こうしましょうと言っても今までの多額の投資費用があるため、
なかなかGOサインが出ないと思う。
直接読んで納得すれば話も変わってくるし。
個人的にはとても面白い本でした。