「127時間」見てきた!!

トレインスポッティング」、「スラムドッグ・ミリオネア」の監督ダニー・ボイルの新作、
「127時間」を見てきました。今日公開初日。
TOHOシネマズ川崎のレイトショーで見ましたが、
ほとんど空きがない感じでかなり注目されている印象でした。

http://127movie.gaga.ne.jp/main.html


ストーリーは

アメリカ・ユタ州のブルージョン・キャニオン。ロッククライミングをしていた登山家のアーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は落石事故に見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、命も尽き果てようというとき、アーロンは自身にある決断を下す。

という感じで、実話ベースで。原作小説も出ているので、
観る前からラストで彼がどういった決断を下すのかが分かっている。
そして、タイトルが127時間なのでどのタイミングでクライマックスが来るかも分かっている。
そういった前提で観た上での以下の感想です。


彼の前作、「スラムドッグ・ミリオネア」は自分の生きてきた人生を全肯定した上で、
人生の転換期を迎えた青年を描いた映画でした。
今回の「127時間」も、主人公の人生をストーリーに結びつけていく点に関しては同様ですが、
その捉え方が真逆。ただ、人生の転換期を描く点は同じ。


ここ2作の傾向としては、主人公の人生を見せていきながら
人生の転換点をクライマックスに持っていくというスタイル。
「127時間」いい映画だなーと思うのですが、エモーショナルが爆発する点がだいぶ違う。
スラムドッグ・ミリオネア」は最後の問題に正解するというポジティブな感情の爆発ですが、
「127時間」では主人公の下すある決断から生み出されるものがそういったものではないため、
泣くぞ!みたいな打ちにいく気持ちで見ていると、
気持ちがどこかわからないところに持って行かれます。。
なので、普通の人達が観たときに果たしていい映画だと判断されるのかすごく不安です。


で、自分が思ったことですが
主人公のアーロンが最後に落石にかけるある一言に感動をしました。
自分だったらあの瞬間に自分の今までの人生を受け入れられるだろうか。
生きるということに対して考えさせられる時間でした。
それこそ、3.11の後ということもありそういった理不尽な状況で、
自分だったら…ということを考えてしまいました。
また、アーロンが決断を下すのに必要だったのは、
過去の思い出や悔いではなくて、、、という点もグッとくるポイントでした。
主役を演じたジェームズ・フランコの一人芝居も大変素晴らしかったです。


ということで、ダニー・ボイルらしいきびきびと映像の展開なども顕在で
見ながら考えてしまう映画でした。